近年、投資の一つの形として広く注目を集めている「外貨預金」。外貨預金とは、簡単に言うと「日本の通貨を外国の通貨に換えて行う預金」です。外国の通貨は代表的なものとしてドルやユーロなどを挙げることができます。日本円で海外通貨を購入することで、為替レートの変動により差益を得ることができるため、有効な投資法として市場を賑わせています。日本国内の金融機関における金利メリットは微々たるものですが、外貨預金では高い金利を得られるという魅力もあります。外貨預金における資産運用のメリットは今や多くの人に認知されるところとなりました。しかしそれと同時に、デメリット面も少なからず存在します。外貨預金を行う際は、注意するポイントや資産運用のコツなども覚えておきましょう。リスクを極力おさえながら上手に資産を運用していくために、まずはある程度の基礎知識・予備知識を備えておくと良いでしょう。外貨預金を行うにあたっては、為替相場(為替レート)を無視することはできません。ここでは為替相場(為替レート)について説明します。為替相場(為替レート)とは現在の為替の相場を表すものです。通貨は常に相場が変動しています。この現象を「為替変動」と呼ぶのですが、外貨預金ではこの為替変動によって利益をあげることも可能です。効率良く利益を得るためにはその仕組みをよく理解しておく必要があります。日本で扱われる通貨は円やドル、ユーロなどが中心となりますが、このほか様々な外国通貨によるレートも存在しています。そうしたものは外貨クロス取引(これについては「外貨クロス取引」にて後述します)などを行う際に重要な情報源となるため、普段から様々な通貨同士のレートをチェックする癖をつけておくと良いでしょう。また、外貨預金で利益をあげる方法としては「金利を利用するもの」もあります。これについても「高金利というメリット」で後述しますが、外貨預金においてはこの「為替相場」と「金利」が重要なキーワードとなることを覚えておきましょう。外貨預金の仕組みを説明するにあたり、まずは外貨預金を行う際の手順を簡単に紹介します。外貨預金を行う際には、最初に外国の通貨を日本円で購入する必要があります。海外通貨は種類によって金利や手数料が異なってくるため、どの通貨を購入するかが重要なポイントとなってきます。 海外通貨の購入後は、普通預金の場合であれば「利益を得た時点」で、定期預金では「満期を迎えた時点」で再び日本円に戻すという流れになります。外貨購入の際、またそれを円転(外貨を日本円に換えることを「円転する」といいます)する際には手数料が発生します。通常手数料は1米ドル購入時で片道1円、往復で2円、1オーストラリアドルで片道2円50銭、往復5円、1ニュージ−ランドドルで片道2円55銭、往復5円10銭、1ユーロあたりで片道1円50銭、往復3円がかかります。この「片道・往復」という表現についてですが、「片道」というのは通貨を購入する時を表します。「往復」は購入してそれを売却する時を表します。 通貨というのは基本的に全て相対的な関係にあります。たとえば日本円と米ドルを例に挙げてみますと、日本円の相場が下がるということは米ドルの相場が上がるということを表し、また米ドルの相場が下がるということは日本円の相場が上がるということを表します。このシーソーのような関係に着目すると、「円高ドル安」時にドルを購入し、そして「円安ドル高」時にそれを円転させれば差額分の利益が出るという事がわかりますね。円安ドル高・円高ドル安については「外貨預金用語を知ろう」にて詳しく触れています。これまで「為替」という言葉を何度も用いてきましたが、そもそも「為替」とは一体何なのでしょうか?ここでは「為替」について触れていきます。為替とは簡単に言うと「手形や小切手などを使って振替決済する方法」を指します。ニュースなどで「外国為替」という言葉は度々耳にしますが、これは世界各国における通貨同士の賃借関係を振替決済するための場と言えます。たとえば円とドル、円とユーロといった風に、異なる通貨同士を相対的に表したものを「外国為替」と呼んでいるわけです。さて、これと併せてよく用いられる言葉として「レート」というものがあります。このレートとは「比率」を意味するものであり、「為替レート」は「為替の比率」という事になります。日本では円とドル、円とユーロと、「円」を中心として扱われますが、これは単純に日本国内における通貨が「円」であるという理由からです。実際にはドルとユーロ、ユーロとオーストラリアドルといったように、数多くの組み合わせでの相場が存在しています。為替レートの動きを予想・予測するには、世界各国の情勢や経済状況などの情報が役立ちます。外貨預金も外国為替取引の一つであると言えます。このほか証券会社で扱われている外貨MMF(投資信託)や外国為替証拠金取引(FX)、CFDなども外国為替取引です。日本円だけでなく、外国の通貨も扱っているのが特徴です。外国為替相場は様々な理由により常に変動していますが、外国為替取引はこの変動を利用して利益を得る、または損失を防ぐために行われます。 さて、外国為替が変動する原因には様々なものがあるとは先にも述べましたが、基本的なメカニズムとしては「ドルが円に換えられるほど円高ドル安」となり、「円がドルに換えられるほど円安ドル高」となります(ここでは円とドルを例として挙げます)。たとえば日本の輸出業者が外国に向けて物を販売したとします。輸出業者はその対価としてドルを受け取るわけですが、このドルは国内の銀行において円に変換されます。そうした動きが強くなると円高ドル安の傾向となり、逆に輸入業者による仕入れが増えると(円を売りドルを買う人が増えると)円安ドル高の傾向となります。もちろん変動の原因はこれだけに限りませんが、その仕組みを理解するにはこうした背景があるという事も覚えておいて損はないでしょう。これまでにも触れてきたように、為替変動は外貨預金において非常に重要なものとなります。そのため、外貨預金で資産を上手に運用していくには為替の動きを日常的にチェックする習慣をつける事も必要と言えるでしょう。中にはそれを面倒に思ったり、また調べ方が分からなかったりする人もいるかも知れません。ですが「好きこそ物の上手なれ」とも言うように、外貨預金で上手に資産を運用していくには為替や経済にも関心を持たなければなりません。為替レートの情報は新聞やニュースなどで得ることができます。また最近ではパソコンの普及に伴ってインターネット上で詳細な情報を得ることも可能となりました。あらゆる情報網に恵まれた現代において、為替や不動産投資に関する情報はいたる所から取得することができます。携帯電話を使って為替情報の配信を受けることができるサービスもあるので、取引における利便性は非常に高くなっていると言えます。為替や経済、商品先物取引の面白さがわかれば、外貨預金での資産運用の楽しみも一段と増すはずです。「円高ドル安・円安ドル高」このような言葉は誰でも一度は耳にしたことがあるはずです。これは為替において一つの指標となる重要なキーワードなのですが、外貨預金においても重要かつ基本的な部分となるのでその意味をよく理解しておく必要があります。「円高ドル安」は文字通り「円が安くドルが高い状態」を指しますが、この言葉に馴染みのない人にとっては少々理解が難しいようです。たとえば「1ドル=100円」としましょう。1ドルを100円で購入したしばらく後に「1ドル=110円」となったとします。数字的には円が高くなっているため、一見すると「円高」に思われます。しかしこの場合「1ドルを購入するのに110円が必要になった=1ドルの価値が上がった」と考えます。通貨は全て相対的なものですから「円に対する1ドルの価値が上がった=円の価値が下がった」と見ることができます。つまりこの場合は円高ドル安ではなく「円安ドル高」であるというわけです。最初は頭が痛くなるかも知れませんが、外貨預金の基本となる部分ですのでしっかりと覚えておきましょう。